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健康について GABA

皆さん、こんにちは。 無痛整体たんぽぽの上野です。  このブログでは健康に役に立つ情報や考え方などを発信していきたいと思います。  

皆さんはGABAという言葉を聞いたことがありますか?

グリコのメンタルバランスチョコレートが販売されていますが、そのチョコレートに含まれているのがGABAです。

商品の特徴説明ではこのように記載されています。

『睡眠の質を高めるGABA配合チョコ。睡眠の質を高める効果のあるGABA(γ‐アミノ酪酸)が3粒で100mg摂取できます。おやすみ前にぴったりの甘さをひかえたビター味です。』

睡眠の質向上が期待されるGABAについて今回はお話ししたいと思います。

★GABAの基本知識

GABA(ガバ)とは、ガンマ-アミノ酪酸(gamma-aminobutyric acid)の略称です。

GABAは、中枢神経系において抑制性の神経伝達物質として機能し、神経細胞の興奮性を低下させることで、不安やストレスを緩和する効果があります。また、睡眠の調節や筋肉の緊張を和らげる作用も持っています。

GABAは、体内で合成される神経伝達物質の一つであり、グルタミン酸から生成されます。GABAは、GABA作動性神経細胞受容体に結合することで、その作用を発揮します。GABA作動性神経細胞受容体は、鎮静作用を持つ薬剤であるベンゾジアゼピン系の薬やアルコールなどの物質とも相互作用しています。

GABAは、体内で合成されますがにも含まれています。

玄米:米ぬか層に多く含まれます。

キムチ:発酵食品の一種で、発酵過程でGABAが生成されます。

豆類:大豆、インゲン豆、小豆などに含まれます。

茶葉:緑茶や玄米茶に含まれます。

カカオ:チョコレートに含まれます。

ウコン:スパイスとして使用されるウコンに含まれます。

ただし、食品中に含まれるGABAの量は非常に少なく、効果を得るためには大量に摂取する必要があります。また、GABAは血液脳関門を通過しづらいため、食品からの摂取では十分な量が脳に届かない場合があります。

では具体的にGABAは何を使って生成されているのでしょうか。

体内でGABAを生成するためには、グルタミン酸というアミノ酸が必要です。グルタミン酸は、体内でGABAに変換される前駆体の一つであり、グルタミン酸デカルボキシラーゼという酵素によってGABAに変換されます。この酵素は、ビタミンB6(ピリドキサール)の補酵素として機能するため、ビタミンB6の摂取もGABAの再生に必要な要素の一つとなります。

また、GABAを再生するためには、グルタミン酸とともに十分なエネルギー供給が必要です。エネルギー不足の場合、グルタミン酸は他の代謝物に転換されてしまうため、GABAの再生が十分に行われなくなります。そのため、十分な栄養素を摂取し、エネルギー供給を確保することも大切です。

次にグルタミン酸が含まれている食品を紹介します。

肉類:牛肉、豚肉、鶏肉など。

魚介類:イカ、タコ、カニ、エビなど。

大豆製品:豆腐、納豆、味噌など。

野菜:トマト、アボカド、ワカメ、かぼちゃなど。

焼き海苔:特に、韓国の海苔はグルタミン酸が多く含まれています。

乾燥しいたけ:椎茸、しめじ、えのきだけなどの乾燥したきのこ類にも多く含まれます。

これらの食品をバランスよく摂取することで、体内で必要なグルタミン酸を補うことができます。ただし、グルタミン酸は、うま味成分としても知られているため、多量に摂取すると食欲を増進させる作用があります。そのため、過剰な摂取には注意が必要です。

★GABAのデメリットと注意点

GABAには、以下のようなデメリットや注意点があります。

1血液脳関門を通過しづらい

GABAは、血液脳関門を通過しにくいため、摂取しても脳に届きにくいとされています。

2効果に個人差がある

GABAの効果には個人差があるため、一部の人には効果がなかったり、逆に刺激が強くなってしまったりすることがあります。

3眠気や眠気の増加

GABAはリラックス効果があるため、過剰に摂取すると眠気を誘発することがあります。また、過剰摂取によっては、逆に興奮状態になる場合もあります。

4低血圧になる可能性がある

GABAは、血管を拡張させる効果があるため、過剰摂取すると低血圧になる場合があります。

5肝機能に影響を与える可能性がある

GABAの摂取によって、肝臓の機能が低下する場合があります。特に、既に肝臓に疾患を持っている人は、医師の指導のもとに摂取するようにしましょう。

鎮静作用のあるGABAなのでお休みの日や寝る前などリラックスできる時間に合わせて摂取するとデメリットを気にすることなく健康に対する効果が期待できます。

逆に仕事がある日やアクティビティで体を動かしたりするときの摂取は気をつけたほうが良いと言えるでしょう。

★GABAに関する論文

以下に、GABAに関する論文の例をいくつか紹介します。

“GABA and glutamate in the human brain” (Eur J Nucl Med Mol Imaging. 2002 Jul;29(7):S147-55)

この論文は、GABAとグルタミン酸の役割について説明しています。人間の脳において、GABAとグルタミン酸は神経伝達物質として機能していることが示されています。

“Gamma-aminobutyric acid (GABA) supplementation for schizophrenia: a systematic review and meta-analysis” (Neuropsychopharmacology. 2020 Mar;45(4):608-616)

この論文は、統合失調症に対するGABAの効果についてのシステマティックレビューとメタアナリシスを行ったものです。GABAの摂取が、統合失調症の症状改善に有効である可能性が示されています。

“GABA and glycine in the developing brain” (Front Cell Neurosci. 2014 Jun 24;8:407)

この論文は、発育期の脳におけるGABAとグリシンの役割について述べています。GABAとグリシンは、脳の発達に重要な役割を果たすことが示されています。

“GABAergic mechanisms in schizophrenia: Linking postmortem and in vivo studies” (Prog Neuropsychopharmacol Biol Psychiatry. 2019 Mar 2;91:28-36)

この論文は、統合失調症におけるGABA作動性神経伝達の役割について説明しています。脳のGABA神経伝達が障害されることで、統合失調症の症状が引き起こされる可能性があることが示されています。

以上は、GABAに関する論文の例です。GABAについては、脳科学や神経学などの分野で、多くの研究が行われています。

GABAに関する研究は1900年代後半に本格的に始まっているのでこれからの研究に期待されます。

★まとめ

ここまでGABAについてお話しさせていただきました。

 

GABAを摂取するための食品を紹介した際にお気づきかもしれませんが、つまるところバランスの良い食事を心がけることが大切だということです。

皆さんは普段上記のような食品を摂取しているでしょうか?

コンビニや外食が多くなったり、アルコールやカフェインを取りすぎたりしていないでしょうか。

GABAの摂取は睡眠の質を改善するのに効果が期待されますが、そもそもの食生活が悪ければその効果も十分に発揮することはできません。

そこで無痛整体たんぽぽでは調子がいいを当たり前にを目標に施術による慢性痛の改善だけではなく日常生活でのアドバイスも行なっております。

慢性痛が出ている根本的な原因はなんなのか、それをお客様との対話を繰り返し解決に導いてまいります。

調子が良いを当たり前に。 

ここまでご覧いただきありがとうございました。